油圧トルクレンチの正しい使い方を解説!
油圧トルクレンチは、油圧ホースと油圧ポンプを接続し、油圧を動力とすることで大きなボルトやナットも簡単に締めたり緩めたりできる工具です。今回は、油圧トルクレンチの特徴をはじめ、正しい使い方について解説していきます。
後半では油圧トルクレンチを使用する際に注意したい点についてもご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
油圧トルクレンチの特徴
油圧トルクレンチは、油圧の力を使ってボルトやナットを回転させ、締めたり緩めたりする工具です。
油圧の力を使うため、ハンドトルクレンチでは難しい大きなボルトも正確なトルクで締めることが可能です。また、狭い箇所のように長いレンチが使えない場面でもボルトを締めたり緩めたりできます。
油圧トルクレンチには、大きく分けてソケットタイプとめがねタイプがあります。ソケットタイプの油圧トルクレンチは、駆動軸にインパクトソケットを取り付けて使います。フランジボルトやナットなどの締め付けができるため、多くの現場で使われているスタンダードレンチです。
一方めがねタイプの油圧トルクレンチは、別名センターポールタイプとも呼ばれ、レンチ本体をナットに直接かけて使います。同一面で安定した反力を取るため上部に空間のない場所などでも締めたり緩めたりすることが可能です。
油圧トルクレンチの使い方
次に、油圧トルクレンチの基本的な使い方をご紹介します。なお、こちらでご紹介しているのはあくまでも基本の使い方であり、細かい使い方は各機種によって異なるため、使用する際は必ず説明書をご覧ください。
【基本準備】
油圧レンチにソケットを装着し、油圧レンチと油圧ポンプに油圧ホースを接続します。油圧ホースの両端には、それぞれオス金具(ニップル)とメス金具(カップリング)が付いているため、そのままポンプとレンチに接続しましょう。
油圧ポンプのリモコンは、機種により若干の違いはあるものの、基本的に本体のメインスイッチを入れ、電源ボタンを入れれば動き始めます。設定油圧は、トルク換算表を確認し、締付トルク(油圧ポンプの油圧力)を設定してください。
【使い方】
油圧トルクレンチをボルトまたはナットに装着したら、安定した反力が取れているか確認しましょう。問題なければ電源ボタンを押し、油圧ポンプのモーターを起動します。
締付作業の場合は、動作ボタンを幾度が押し続けて、ソケットが回らなくなった時点で締付作業は完了です。緩め作業の場合は、動作ボタンを幾度か押し続けて、ソケットが空回りした時点で緩め作業は完了です。作業完了後、油圧ポンプの油圧力が0MPaであることを確認して電源を切ります。
油圧トルクレンチは定期的なメンテナンスが必要です。内部をクリーナーで洗浄後グリースを塗布し、油圧ポンプは作動油を交換したりしてください。トルテックでご用意している油圧トルクレンチは、業界で最も強度があるとされるVASCOMAX材で主要部品が構成されたTorcup社のものです。
気密性も高いため、作業する方の安全性はもちろん、作業効率の大幅アップを実現します。メンテナンスもトルテックで行うため、メンテナンスにかかる費用はもちろん時間や手間も削減できます。
油圧トルクレンチを使用する際の注意点
油圧トルクレンチを使用する際に注意しておきたい点をご紹介します。使用時にトラブルが起きた際はぜひ参考にしてください。
・トルクレンチが正常に作動しない
トルクレンチの不具合か、油圧ホースの不具合か、または油圧ポンプの不具合なのかを確認する必要があります。そのためにはまず、ポンプとホースのみを接続し、油圧ポンプに電源を供給して正常に油圧力が作動するかを確認します。圧力が上がらない場合はポンプの不具合となるため、修理が必要です。圧力が上がる場合は油圧ホース(カプラー)から油漏れがないかを確認します。油漏れが原因の場合は、ホース(カプラー)の交換が必要です。ホースに問題がなければ、トルクレンチの不具合と考えられます。
トルクレンチの不具合の場合、シリンダーに圧力がかかるか、ラチェットギアが正常に作動しているのかを確認します。シリンダーに圧力がかからない場合はピストンシール、エンドプラグシール、油漏れの場合はシールの交換が必要です。ラチェットギアが正常に作動していない場合は、ラチェットギアを分解し、ギアにグリースを塗布したり汚れを除去し、ギアが摩耗または破損している場合は交換が必要となります。
まとめ
今回は、油圧トルクレンチの特徴や使い方、そして注意点について詳しく解説しました。油圧の力を使ってボルトやナットを締めたり緩めたりできる油圧トルクレンチは、ハンドトルクレンチでは難しい箇所にも使える非常に便利な工具です。
トルテックでご用意しているTorcup社の油圧トルクレンチは業界で最も耐久性が高いを言われており、信頼性の高い製品です。ソケットタイプとめがねタイプどちらもあるので、使用する箇所に合わせてお選びいただけます。
また、トルテックの油圧トルクレンチを利用すれば、本来であれば時間や手間のかかるメンテナンス作業をカットすることが可能です。より効率的な作業はもちろん、人件費やメンテナンスにかかる費用をコストカットできるため、企業にとって大きなメリットをもたらすはずです。
油圧トルクレンチのレンタルや購入をお考えの方は、ぜひトルテックまでお気軽にご連絡ください!